ドローンとGPS
G P Sは、G P S衛星から送られてくる信号を受信し、それを解析することで、地球上の位置情報を正確に割り出すことができるシステムです。
G P Sは、電波の遅れを利用して位置情報を解析します。G P S衛星は、宇宙で地球の周りを周回し、地球に向かって、常時正確な時間の信号を電波で送っています。 電波は光の速度で進みますが、 衛星と地球上では、 距離が大きく離れているため、地球上の位置によって時間信号の受信に遅れが生じます。複数のG P S衛星から、それぞれ時間信号を受信すると、その距離の違いから、 時間がずれてバラバラになるのです。 このズレを解析して現在位置を特定させるのがGPSです。
G P Sは受信する信号の数が多いほど正確な位置情報を割り出します。宇宙空間には、現在30以上のG P S衛星が飛んでいる状況です。このうち、受信機の上空にあるG P S衛星が発信する信号を受信しますが、マルチコプターに搭載されるG P Sアンテナは高性能な為、6 ~15 もの信号を同時に受信することが可能となっています。さらに2017年10月10日に日本のGPS衛星「みちびき」4号機が打ち上げに成功しました。これにより日本の国内の位置情報がさらに精度が上がり、ドローンへの影響が期待されています。 しかし、室内で信号を受信できないという弱点も存在します。 G P S信号は直進性が高く、反射による信号は誤差となるだけなので、受信しない仕組みになっています。 そのため外や空が目視できる場所でないと、正確に受信できません。 高い建物が多い場所も受信状態が悪くなります。 また、天候の影響も受けるため、厚い雲がかかる場所では、G P Sの精度が落ちるという問題もあります。